債務整理

闇金から借りた借金は債務整理できる?返済できない時の対処法

闇金

闇金から借りた借金が返せず、お悩みではないですか?

一度闇金から借りてしまうと法外な金利により、借金を完済するのが難しくなります。

この記事では闇金の借金を債務整理できるのか、返済できない場合の対処法について詳しく解説していきます。

 

この記事をまとめると
  • 闇金を対象とした債務整理は難しい
  • 闇金に返済できない時の対処法:弁護士などの専門家に相談する、警察に相談する

闇金を対象とした債務整理は難しい

頭を抱える女性いわゆる「闇金」とは、法外な金利をとって金銭を貸し付ける業者のことをいいます。

いったん闇金に手を出してしまうと、利息を返済することだけで手一杯になり、借金を完済することは非常に困難です。

また、返済が少しでも遅れると、本人だけでなく職場や家族などにも催促の連絡を入れたり、直接職場や実家等に出向き執拗に取立てをすることもあります。

このように、闇金は通常の貸金業者等に比べ、取立ても厳しいため、返済が困難になった場合には、一刻も早く手を打つ必要があります。

もっとも、闇金はそもそもが違法な業者であるため、本人が交渉をして理解を得られるような相手ではありません。

そのため、闇金から借り入れた借金を対象に債務整理をすることは難しいといえ、また、本人が自分で対応しようとすると、事態がますます悪化する可能性があります。

 

闇金に返済できない時の対処法

闇金に返済できない時はもちろんのこと、闇金からお金を借りてしまった場合は、直ちに適切な対応をとることが必要です。

たとえば、以下のような対応が考えられます。

弁護士などの専門家に相談する

闇金に返済できなくなると、闇金の取り立てはいっそうエスカレートすることが多いです。

最悪の場合、暴力をふるわれたり、家族や知人に危害が及ぶ可能性もあります。

このような状態にまで至ってしまうと、自分で対応することは不可能です。

そのため、闇金に返済できなくなった場合は、少しでも早いうちに弁護士などの専門家に相談することをお勧めします。

 

警察に相談する

闇金から暴力をふるわれたり脅されたりした場合は、警察に相談することをお勧めします。

もっとも、警察は原則として民事の問題には介入してくれないため、警察に相談に行く際には、闇金から暴力をふるわれたことや脅されたことが分かる録画・録音機器などを持参することが必要です。

証拠を持参せずに、警察に相談をしても、警察が動いてくれる可能性は低いといえます。

 

闇金の借金問題を解決するまでの流れ

お任せくださいと胸に手を当てるビジネスマン

闇金に対する借金と通常の貸金業者等に対する借金とでは、法的な観点からも性質が異なるため、解決の仕方にも違いがあります。

以下では、闇金の借金問題を弁護士に依頼した場合に、どのような流れで解決に至るかについて見ていきます。

弁護士に依頼する

闇金の問題を自分で解決することは極めて困難であるため、弁護士などの専門家に依頼することが一般的です。

依頼を受けた弁護士は、本人の代理人に就任したことを「受任通知」で闇金に知らせます。

受任通知では、そのほかにも、直接債務者に取立てることをやめるように要求することが一般的であるため、基本的には、それ以降、闇金から直接取立てを受けることはなくなります。

また、店舗を構えずに携帯電話だけで営業をしている闇金も少なくないため、その場合は、弁護士が直接電話を入れて、直接本人から取立てることをやめるよう要求します。

もっとも、弁護士から取立てをやめるよう要求されても、おかまいなしに本人から直接取立てることを続ける闇金もいます。

このような場合、弁護士は、直接取立てることをやめるまで、再三にわたり電話をかけて闇金を説得します。

それでも取立てをやめないと、場合によっては、刑事告発や闇金が使用する口座を凍結するなど、あらゆる手段を講じて、直接取り立てることをやめさせます。

 

決定した方針を闇金に伝える

闇金による貸し付けは、違法なものであるため、本人は、利息に加え元金について返済する義務を負いません(「不法原因給付」といいます)。

そのため、弁護士は、受任して以降、一切の金銭を返済しないということを闇金に伝えます。

これに対する闇金の対応はまちまちで、弁護士が介入したことにより、取り立てることを諦め、弁護士の方針に素直に従うところもあれば、「借りた金は返すのが筋だ」などとして、従わないところもあります。

このように、弁護士の方針に素直に従う闇金もいれば、従わない闇金もいますが、従わない闇金への対応には注意が必要です。

このような闇金は、直接本人に接触するなどして、何とか少しでも多くのお金を回収しようとしてくることが多いといえますが、このような場合であっても、ビタ一文お金を支払ってはいけません。

弁護士が介入しているにもかかわらず、直接闇金から取り立てられた場合は、直ちに弁護士に報告を入れるとともに、取立てがあまりに執拗であれば、警察に通報することも念頭に置いて対応することを心掛けるべきでしょう。

 

返済したお金を闇金から取り戻す

先に見たとおり、闇金による貸付けは「不法原因給付」にあたるため、本人は利息に加え現金を返済する義務を負いません。

それどころか、本人は、闇金に返済した金額の全額について返還を求めることができます。

もっとも、弁護士が闇金に対し、それまでに本人が支払った利息と元本をすべて返還するよう請求をしても、素直に従う闇金は極めて少ないといっていいでしょう。

弁護士としては、返還をするまで再三にわたり請求を行いますが、途中で所在が不明になったり、電話がつながらなくなる闇金もいます。

このように、弁護士が介入したとしても、本人がそれまで支払ったお金を闇金から取り戻すことまでは保障されていないというのが実情です。

 

まとめ

闇金はそもそもが違法な業者であるため、闇金から借りた借金を債務整理することはほぼ不可能と言えます。

しかし、闇金による貸付の利息及び元金全ての借金は、返済する義務はありませんので、弁護士に相談することで解決できます。

闇金相手に自分一人で解決しようとすると、事態が悪化する可能性が高いので、自分自身で解決するのではなく、必ず弁護士や警察に相談するようにしてください。