債務整理を弁護士に依頼するべきなのか、自力で行うべきなのか悩んでいませんか?
弁護士に依頼するにしても、せっかくお金を出して依頼するなら安心できる信頼感のある弁護士に依頼したいですよね。
この記事では債務整理を弁護士に依頼するメリットとデメリットを詳しく解説していきます。弁護士選びで絶対に失敗しないためのポイントについても併せて紹介していきます。
これから債務整理を始めようとしている方や、弁護士に依頼しようと考えている方はぜひ参考にして下さい。
- メリット:面倒な手続対応の回避、素人には真似できない交渉力、債権者からの督促停止。
- デメリット:費用がかかる、担当弁護士の能力差がある。
- 弁護士選びは、相性、経験年数、実績、専門分野、在籍している弁護士の数、報酬費用基準の6つのポイントで選ぶ。
弁護士に依頼するメリット
債務整理(任意整理・個人再生・自己破産)を弁護士に依頼するメリットとして、①面倒な手続対応の回避、②素人には真似できない交渉力、③債権者からの督促停止、が挙げられます。
面倒な手続対応の回避
任意整理であれば債権者との交渉が必要となります。また、裁判所の手続きを通す個人再生・自己破産であれば必要書類を全て自分で準備し、裁判所からの指示にも応じなければなりません。
とくに、仕事をされている方にとっては、書類集めと提出書類の作成や裁判所対応は大きく時間を割かれることになりますので相当な負担となります。
弁護士に債務整理を依頼すると、必要に応じて必要書類の提出に協力する必要はありますが、その他の債権者との交渉や裁判所とのやり取りは弁護士が一手に担ってくれますので負担が軽減されます。
しかも、弁護士であれば債務整理手続に精通しておりますので手続もスムーズに進めることができます。
素人には真似できない交渉力
債務整理を希望通りに進めるうえで債権者や裁判所との交渉は避けて通れません。弁護士が交渉に入ると圧倒的にスムーズに交渉を進めることができます。
これは専門知識を有した弁護士の発言は債権者を説得するには十分であり、また、裁判所としても有資格者である弁護士が相手だと正確に意図を伝えやすいため、変に手続が行きづまる可能性が低いからです。
債権者からの督促を停止
弁護士に債務整理を依頼すると、弁護士は各債権者へ“受任通知”というものを送付します。この受任通知の中には、債権者へ向けて「今後は本人(債務者)へ直接連絡せず、弁護士まで連絡してください。」といった旨の文言が書かれています。
この督促停止の効力は事実上の効力ではなく、貸金業法21条1項に定められている法的な効力なので、受任通知以降、債権者が債務者へ直接督促をかけてくることはありません。
弁護士に依頼するデメリット
法的知識がない場合には債務整理はその道のプロである弁護士に依頼するのが圧倒的におすすめです。
もっとも、弁護士に債務整理をすることのデメリットとして、費用の問題と担当弁護士の能力の問題があります。
費用がかかる
弁護士に債務整理を依頼する以上、当然発生する問題は弁護士費用の問題です。
依頼する弁護士事務所によって金額は異なりますが、弁護士に支払う報酬には「着手金」と「報酬金」があります。
事務所により金額は異なりますが、債務整理報酬については上限規制がありますので、法外な報酬を請求されることは無いといえます(日本弁護士連合会)。
担当弁護士の能力に格差がある
弁護士はプロの法律家です。
もっとも、注意しておかなければならないのは、一口に弁護士と言っても、新人からベテラン、債務整理の経験が浅い弁護士から債務整理に精通した弁護士まで様々います。「せっかく弁護士に依頼していたのに、なんだか頼りない。」ということのないように弁護士を選ぶようにしましょう。
弁護士選びの6つのポイント
債務整理を検討する場合には弁護士へ相談するべきですが、弁護士へ依頼することによる費用の発生と能力格差の問題もありますので、債務整理を依頼する際の弁護士選びのポイントについて説明します。
弁護士との相性の問題もありますので、“無料相談”を実施している弁護士事務所へ債務整理について無料相談を利用しましょう(無料相談を実施しているかどうかは弁護士事務所のホームページ等で確認してください。)。
ポイントは①相性、②経験年数、③実績、④専門分野⑤在籍している弁護士の数⑥報酬費用基準です。
相性がよいか。
しっかりとコミュニケ―ションがとれ、依頼者と向き合ってくれる弁護士を選びましょう。
経験年数が長いか
経験年数が長いとやはり安心感があります。ただし、仮に新人弁護士であっても先輩弁護士がサポートについてくれているといった場合には、経験年数を気にする必要はありません。
債務整理の実績を積んでいるか
債務整理手続の円滑な進行にも影響する可能性があるので確認するべきです。新人弁護士でも先輩弁護士がサポートに入ってくれそうな場合は良いですが、債務整理の実績のない弁護士だけでの対応となりそうな場合は避けた方が無難です。
債務整理を専門としているか
相談する弁護士事務所が債務整理を売りにしているか、を確認しましょう。弁護士と言っても専門分野は様々です。
多くの弁護士は債務整理手続については精通していますが、専門外だと交渉力や解決策に差が出てくることもありますので、債務整理を専門にした弁護士を選ぶのが良いです。
在籍している弁護士の数
事務所に在籍している弁護士の数が多ければ良いというものでもありませんが、在籍している弁護士が多い事務所にはそれだけ多くのノウハウがある可能性が高いといえます。とくに相談した弁護士の経験年数や実績に不安を感じた場合には念のため確認しておきましょう。
費用について説明してくれるか
費用が気になる場合には“報酬費用基準”を確認しましょう。きちんと費用基準を説明してくれる弁護士事務所を選択しましょう。もちろん費用が安ければ良いというわけではありませんのでご留意ください。
債務整理を弁護士に依頼するメリット・デメリットまとめ
今回は債務整理を弁護士に依頼するメリットとデメリットを紹介しました。
債務整理をするなら、債務整理手続きに精通している弁護士に依頼するべきですが、弁護士を選ぶ際には無料相談などを利用して、コミュニケーションをとった上で判断するのが無難と言えます。
依頼しようと考えている人もそうでない人も、是非一度弁護士に相談してみることをおすすめします。